概要
日進月歩で技術革新が進む情報工学の中で、変化に対して柔軟に対応できる基礎力と応用力を育む教育を実践しています。ソフトウェアはもちろん、それらが搭載されるハードウェアへの理解も深めています。さらにシステム工学、医用情報計測学、メディア情報通信、シミュレーション工学、生体情報処理、視覚・感性情報処理、情報通信ネットワーク、人工知能、量子情報など、情報工学の主要分野である計8つの研究室を配し、「情報」を産業や医療に結びつける研究を推進しています。10年先、20年先にこの分野で主役になるような技術者・研究者を育てることを目指しています。
コース概要
新たな価値を創造する情報工学
これまでインターネット,スマートホンなど,人と人をつなげるネットワーク技術が発達してきました。これからの時代は,モノとモノがつながるinternet of things (IoT)が急速に発達していきます。一例を挙げると、これまでも工場の生産ライン,物流,サービスを部分的に自動化することはさかんに行われてきていました。ところが近未来にはSFのような世界が展開されることになります。例えば,消費者がネットで注文を入れると工場や流通センターに情報が伝わり,消費者の好みに合わせて細かくカスタマイズされた製品が自動的に製産されて,自動的に運搬されて,自動的に決済されて,消費者の手元に製品が届く…まるで一つの巨大な生物のように産業システムが動くようになるのです。また人々の暮らしをモニターして,より快適で,その上省エネの社会システムを構築する動きもさかんになってきています。本コースでは,近未来の世界を支える高度なセンサー技術,光通信をはじめとする先端的な情報通信技術の研究に取り組んでいます。また,あらゆるものがインターネットにつながる状況では,個人や企業の情報を保護するための情報セキュリティが重要になりますが,安全な通信に貢献する量子暗号技術の研究にも取り組んでいます。また人とモノからのデータがインターネットを通して膨大に蓄積していくと,もはや人力で解析を行うことができなくなってしまいます。そのため,人間と同じように,あるいは人間以上の能力を発揮してデータ洪水の中から有用な情報や知識をマイニングする(掘り出す)人工知能が脚光を浴びており,本コースでもニューラルネットワークやディープラーニングに関する研究に取り組んでいます。
一方,社会の高齢化が進み,医療・福祉の重要性が増しています。現代の医療機器は高度化したセンサーの塊であり,それらセンサーの情報から的確な診断情報を得るためには情報処理技術が必須です。本コースでは,医療診断に貢献するための画像処理,信号処理技術,バイオインフォマティックスの研究に取り組んでいます。さらに,近年ますます高度化する遺伝子解析・タンパク質機能解析技術や脳機能・人間の感性の解析に関する研究も行っています。他にも,ノーベル賞で話題となった重力波の超高感度検出・高精度解析技術,様々な物理現象のシミュレーション技術など,様々な研究を精力的に進めています。
本コースは,日進月歩で技術革新が進む情報工学に柔軟に対応できるようになるための基礎力と応用力を育む教育を実践しています。近未来の世界では,コンピューターの内部で働くソフトウェアだけでなく,センサーとコンピューターの信号のやりとりを理解することも重要ですので,ソフトウエアとハードウエアの教育をバランス良く進めています。
本コースは,「知能」と「情報」を産業と社会に結びつける研究と教育を推進しています。10年先,20年先にこのような分野で主役になるような技術者・研究者を育てることを目指しています。
コースの年中行事
1〜3年生
4月 | コースオリエンテーション 新入生(学部1年生)に対して助言教員となるコース教員を紹介し、大学での単位の履修の仕方、生活の送り方を指導します。 1泊2日 新入生合宿 学部1年生とコース教員が泊まり込みで共同作業に取り組み、友達づくりや学生と教員の交流を図ります。 |
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8〜9月 | キャリアデザイン 1〜3年生(とくに3年生)は各自で企業インターンシップ等に参加し、将来の進路を設計します。 | |
10月 | 1泊2日 3年生合宿 学部3年生と学科教員で泊まり込み、今後の進路(卒業論文研究室配属、大学院進学、就職など)を一緒に考えます。 |
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3月 | 進学・就活準備 学部3年生の大学院進学希望者は進学のための準備を開始し、就職希望者は企業選び、応募準備を行います。 |
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4年生
3月 | 4年次への進級判定 就職希望者は企業に応募 |
就 職 活 動 |
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4月 | 進級判定合格者は4年次に進級し、所属講座が決定 卒業論文のための研究を開始 |
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6月 | 企業内定 | ||
2月 | 卒業論文を提出する 卒業論文発表会 |
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3月 | 学位記授与式 |